戸梶圭太作品の中でこれが一番面白い気がする。そしてソフト。
雪印の食中毒事件を痛烈にパロっている。雲印って!
今作は主人公がわりと一生懸命で、人間臭さもありつつ、
会社を立て直すために頑張ってたから、読んでて爽快だった。
他の作品は登場人物がどんどんどつぼにはまっていって人生の坂を
ころがり落ちてしまうので、読んでる途中は楽しいんだけど
終わった後にすっきりしないのだ。でもまた次の作品を読んじゃう。

彼の作品は汚い言葉もたくさんつかうし、残虐だし、現実の汚い部分を
容赦なく書いている。そこが好きだ。

彼の作品を好きなのは心に「怒り」や「毒」を補給するためかもね。
周りの人を悪意の目でみれないかわりに空想の世界で毒を吐きまくるみたいな?
今の人生喜喜哀楽ってかんじで「怒り」がないのかも!?
恋愛で一喜一憂し、自分に自己嫌悪し悲しみ、友達と楽しくすごす。
人間的には怒りもちゃんと持ってたほうがいいのかもしれないけど
怒りって何かに対してなんらかの理由があって怒るわけで
なんでも「ま、いっか」と思っちゃう淡白な自分にはなかなか
沸かない感情です。ちゃんと怒れる人は素敵だと思います。
 
 
 

お、自分は怒れる人間になりたいのか。書くって気持ちが整理できていいね。

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